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子宮筋腫を8年放置していたこと⑲~退院から治るまで~


2021年、8年間放置していた子宮筋腫に向き合って治療したときの話を綴っている。

前回は、ついに退院。

後日の請求と勘違いし、現金を多く持って行かなかったせいで

あわや治り逃げとなるところだったけど対処いただいて事なきを得た。


今回は最後に、退院から完全回復までの経緯を語りたい。


術後の体は、異常がたくさん。

手術を決意してから私の体にはいろいろなことが起こった。

まず、術前数か月前から飲み始めた薬、レルミナの影響。

女性ホルモンの働きをおさえる薬なので、

必然的に女性ホルモンが減った時の症状が起こる。

・生理は止まり

・胸はちぢみ

・頭痛を起こしがちになり

・気分は不安定になり

・眠りにくくなり

・急に暑くなったり寒くなったり。

術後は術後で

・(当たり前だけど)切った腹の傷の痛み

・下しがちになった胃腸

・いちいち痛い尿意&排尿

などと付き合うことになる。

それらがどのくらいの期間で良くなったのか

回復中にこうすれば良かったのかも?と思ったことを書いていく。


回復するまで

【レルミナの影響全般】

レルミナの影響で起こっていた症状が、だいたいなくなってきたかな‥?

と感じたのは服用をやめてからおよそ20日後のこと。

飲み終われば元に戻ることに安堵

退院後4日目には頭痛の無い朝が来たし

退院後5日目には10時台にスヤスヤ眠れている自分に気づいた。

ホットフラッシュは徐々に頻度が減っていった感じ。


【術創の回復】

1日目 さすがにイテテテ

2日目 ただ座ってる状態が昨日よりつらくない!

7日目 体育座り、立膝など、色々な姿勢を楽に取れるように

‥と、入院中も順調に回復していったお腹。

退院後に痛み止めのロキソニンをやめてみたところ、

少し痛みがぶり返したけど耐えられる程度。

基本的に日に日に回復していったけど、時々不安になる場面もあった。

 何故か術創ではなくその横など変な部分が痛む。筋肉痛ではなく内臓の痛み

 入院中みたいな痛みが理由もなくぶり返した。何故?

 術後1か月後、うっかり3連くしゃみしてしまってから、痛む‥。傷開いた!?

後から主治医に聞いたところによると

「術後1週間たてば傷が開くことはほぼない」

「子宮に血がたまっていて、それが子宮に吸収されるとき痛むかも」

とのこと。

子宮に血が吸収され、痛む‥。

想像では絶対にわからなかった謎現象。聞いて良かった。

回復期間の途上で逆戻りしたように痛むことはあっても

たいてい一過性のもので、不安になる必要は無いのだ。

当時の自分に教えてやりたい。


【異常な胃腸】

術後、大腸がお祭り状態になってからしばらく整腸剤のお世話になった。

整腸剤のおかげで何とか「おならですよ詐欺」の餌食にならずに済むようになったけど

退院後も予想外にずっとお腹の調子が悪かった。

当時は原因をよくわかっていなかったけど

今思うと、平常時なら大丈夫だった刺激に弱くなってしまっていたのだと思う。

 冷たい水にんにく唐がらし

これらを摂取しようものなら、たちまち お腹はぎりぎりと痛んで下した。

そのあたりに配慮するようになってからは、安定するようになった。

術後は、胃腸に優しく


【異常な膀胱】

尿意は痛くて苦!

トイレに行かぬは苦!

トイレに行って出しても、結局痛くて苦!

だらけの膀胱ライフが終わるまでにはけっこうかかった。

術後に膀胱がこうなってしまったのは、

筋腫がなくなったことにより膀胱にかかっていた圧が変化したため。

→子宮筋腫の手術後の排尿

普段の尿意がウィスパーボイスだとしたら

異常発生後の尿意はデスボイスのような無視できない存在感があり

とにかく少しでも溜まればトイレに追い立てられた。

それだけ急かされてトイレへ行くのに沁み出るようにしか出ないのだ‥‥。

この症状は、術後2週間目あたりから徐々に改善して

普通に排尿できるようになったのは術後20日を過ぎた頃だった。


術創のケアのこと

術創は痛みの回復とはまた別の問題として

「なるべく綺麗に治す」ことも大事だった。

術創のケアを間違えることで、一生残る傷痕が醜くなってしまうなんて後悔してもしきれない。

ただ、術創のケアって不安になるぐらい曖昧で‥

↓この、縦斬りの術創に対して横方向に何本も重ねるように貼られていたテープ。

これの剥がし時がわからず、けっこう悩んだ。

先生からは「自然に剥がれてくるまで貼ってて」と言われたけど‥

術後40日経っても全く剥がれないんだこれが。

下の方は何本か剥がれてたけど上の方は全く剥がれる気配が無かった。

これに関しては、判断を失敗したかなと思ってる。

ついに剥がした時、傷痕がテープの形に沿って不揃いに盛り上がっていたからだ。

テープがほとんど剥がれてた下の方がむしろキレイ。

山脈かーい!

と、つっこみたくなるような有様で、剥がす時期を見誤ったな、と感じた。

結果的にはその時の腫れは引いて、それなりの痕におさまったけど

術後3週間あたりからもうアトファインに切り替えて良かったな‥と今は思う。

→きずあとの正しい管理(日本医科大学 武蔵小杉病院)

→アトファイン(私の傷は9cmだったのでMサイズがちょうど良かった)


そのほか、後日談

【術後の生理】

筋腫によって肥大化していた子宮が正常な大きさになり生理は軽くなるのではないか‥

そう期待していたのだけど、術後は手術時の影響がしばらく残る。

鮮血感と量の多さに数か月ビックリすることになった。

「無事、量が減ったなぁ‥」と、しみじみできたのは、術後半年後。


【術創の心配事が完全に終わった時期】

結局、術後どのくらいで術前と同じように過ごせるようになるのか?

これは、手術前からずっと抱えていた疑問だった。

答えは1年。

術後半年でも、重いものが乗ればさすがに鈍い痛みがあった。

傷と言うのは、表皮に近い部位ほど治りが早く、内部になるほど治りが遅い。

主治医から「術後1年以内は妊娠禁止」と言われていた。

これはつまり、逆に言えば

1年を過ぎたら「子宮に赤ちゃんが宿ってモリモリと膨らんでも問題ない」くらい完全に治ってるということ。

実際、1年後には術創のことなど1ミリも考えなくなっていた。

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